相続税はお金になる。税理士試験科目合格は、ぜひ相続税を

相続税はお金になる。税理士試験科目合格は、ぜひ相続税を


1. 税理士試験科目選びの重要性

税理士試験は、科目合格制という特徴を持っています。つまり、一度にすべての科目に合格する必要はなく、科目ごとに合格を積み重ねていくことができます。そのため、どの科目から挑戦するか、どの科目を選択するかが、キャリア形成に大きな影響を与えます。

科目選びは単なる試験対策ではなく、将来の専門分野を決定づける選択でもあります。税理士としてどの分野で強みを持つか、どの領域で顧客に価値を提供するか。その方向性を決める第一歩が科目選びなのです。


2. 相続税を選ぶべき理由

懇意にしている税理士の先生がこう言いました。
「相続税は、お金になる。」

この言葉は非常に示唆的です。相続税は、税理士業務の中でも特に需要が高く、顧客からの依頼が絶えない分野です。なぜ相続税が「お金になる」のか、その理由を整理してみましょう。

  • 需要が安定している
    人が生きている限り、必ず「相続」は発生します。景気の変動に左右されにくく、安定した需要があります。
  • 専門性が高い
    相続税は複雑で専門的な知識が必要です。土地評価、非上場株式の評価、各種特例の適用など、専門家でなければ対応できない領域が多いのです。
  • 顧客単価が高い
    相続税申告は一件あたりの報酬が高額になりやすく、税理士事務所にとって収益性の高い業務です。
  • 顧客との信頼関係が深まる
    相続は人生の大きな節目に関わるため、顧客との信頼関係が強く築かれます。その後の顧問契約や他の業務につながることも多いです。

3. 相続税業務の具体的な魅力

相続税業務は単なる税務処理にとどまりません。むしろ、顧客の人生や家族関係に深く関わる仕事です。

  • 資産の評価
    土地や建物、株式などの評価は専門的であり、税理士の腕の見せ所です。評価方法によって税額が大きく変わるため、顧客にとって非常に重要です。
  • 節税の提案
    相続税にはさまざまな特例や控除があります。これらを適切に活用することで、顧客の負担を大きく軽減できます。
  • 事前対策
    相続発生前からの相談も多く、遺言書の作成支援や生前贈与の活用など、長期的な視点で顧客をサポートできます。
  • 家族関係の調整
    相続は家族間の感情が絡むため、税理士が中立的な立場で調整役を果たすこともあります。これは単なる税務処理を超えた社会的意義を持つ仕事です。

4. 試験科目としての相続税

税理士試験の科目として相続税を選ぶことは、将来の業務に直結します。試験勉強を通じて得られる知識は、実務で即戦力となります。

  • 試験範囲が実務に直結
    相続税法の理解は、そのまま申告業務や相談業務に活かせます。
  • 合格後の差別化要因
    相続税を得意とする税理士はまだ限られており、差別化につながります。
  • 顧客獲得の武器
    「相続税に強い税理士」という肩書きは、顧客にとって非常に魅力的です。

5. 相続税業務がもたらすキャリアの広がり

相続税を専門にすることで、キャリアの可能性は大きく広がります。

  • 資産税分野への展開
    相続税を入り口として、贈与税や譲渡所得税など資産税分野全般に強みを持つことができます。
  • コンサルティング業務への発展
    相続対策は単なる申告業務にとどまらず、資産承継や事業承継のコンサルティングへと広がります。
  • 独立開業の強み
    相続税業務は独立開業後も安定した収益源となりやすく、独立を目指す人にとって大きな武器になります。

6. 相続税を学ぶことの社会的意義

相続税業務は、単なる「お金になる仕事」ではありません。社会的にも大きな意義を持っています。

  • 公平な資産分配の実現
    相続税は富の再分配を担う制度であり、社会の公平性を保つ役割があります。
  • 中小企業の事業承継支援
    日本の99%を占める中小企業にとって、事業承継は大きな課題です。相続税の知識を持つ税理士は、その課題解決に貢献できます。
  • 家族の安心を支える
    相続は家族にとって大きな不安要素です。税理士が適切にサポートすることで、安心を提供できます。

7. まとめ ― 相続税は「お金になる」だけではない

懇意にしている税理士の先生が言った「相続税は、お金になる」という言葉は、確かに真実です。しかし、それは単なる収益性の高さを意味するだけではありません。相続税業務は、顧客の人生に寄り添い、社会に貢献し、税理士としてのキャリアを大きく広げる可能性を秘めています。

税理士試験の科目選びに迷っている方には、ぜひ相続税をお薦めします。試験勉強を通じて得られる知識は、将来の実務に直結し、顧客からの信頼を得る大きな武器となるでしょう。

相続税は「お金になる」だけでなく、「人を支え、社会を支える」分野です。だからこそ、税理士試験科目として選ぶ価値があるのです。


ではまた

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【川根博のプロフィール】
人材業界で約15年経験後、株式会社パブス設立。 これまで、1000人以上の転職希望者と面談し転職をサポートしてきました。 現在は、転職エージェントとして地元企業や地元税理士事務所への転職支援を行いながら、地元中小企業の経営サポートや、スモールビジネスの起業サポート等、多岐にわたって活躍中。
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