弊社から紹介した企業ではありませんが、気にする必要はありません。転職成功おめでとうございます

弊社から紹介した企業ではありませんが、気にする必要はありません。転職成功おめでとうございます

先日、Aさんから一本の電話と、丁寧なメールをいただきました。
「転職が決まりました」とのご報告。まずは、心からおめでとうございます。

ただ、決められた企業は、弊社からご紹介したB社ではなく、知人から紹介されたC社でした。
Aさんは、こう綴ってくださいました。

> 「C社で内定が出たので、転職を決めました。
> 基本的な転職の考え方や、企業の見分け方、書類選考のポイント、面接の対策等、
> お世話になっておきながら、知り合いからの紹介企業に決めてしまい、申し訳ありません。
> 本当に、大変お世話になりました。ありがとうございました。
> 内定をいただいていたB社の方には、私からお詫びの連絡をさせて頂きましょうか?」

このような誠実なご連絡をいただけること自体、私たちにとっては何よりの喜びです。
そして、もちろん——**まったく気にされる必要はありません。**

転職の主役は、いつでも「ご本人」

転職活動において、最も大切なことは何でしょうか。
それは、「誰が最終的な決断をするのか」ということです。

私たち人材紹介会社は、求人情報の提供、企業分析、書類添削、面接対策など、さまざまな支援を行います。
しかし、どれだけ支援を尽くしたとしても、最終的に「どこで働くか」を決めるのは、他の誰でもなく、転職するご本人です。

転職は、人生の大きな節目です。
収入、働き方、人間関係、価値観、将来の展望——すべてが絡み合う選択です。
だからこそ、最終的な決断は、外部の意見ではなく、自分自身の納得感に基づいてなされるべきです。

AさんがC社を選ばれた理由は、きっとご本人にしかわからない「フィット感」があったからでしょう。
それは、求人票には書かれていない、空気感、文化、価値観の一致かもしれません。
あるいは、面接で感じた人間的な安心感かもしれません。

いずれにせよ、**ご本人が「ここだ」と思えた企業に決めたこと**。
それが、何よりの正解です。

コンサルタントの役割は「選ばせること」ではない

私たち転職コンサルタントの役割は、「企業を選ばせること」ではありません。
むしろ、「選べるようにすること」です。

- 求職者の価値観を整理する
- キャリアの方向性を言語化する
- 企業の本質を伝える
- 判断軸を明確にする
- 選択肢を広げる

こうした支援を通じて、求職者が「自分で選べる状態」に導くことが、私たちの本質的な仕事です。
そして、最終的な選択を尊重すること。
それが、プロとしてのスタンスだと考えています。

Aさんのように、最後まで丁寧に向き合ってくださる方に出会えたこと。
そして、納得のいく転職を実現されたこと。
それだけで、私たちにとっては十分すぎるほどの成果です。

辞退企業への対応も、私たちの役割です

Aさんは、内定をいただいていたB社への辞退連絡についても、気にされていました。
「私からお詫びの連絡をした方がいいでしょうか?」と。

そのお気持ちはとてもありがたいのですが、どうぞご安心ください。
辞退のご連絡は、こちらから丁重にご説明させていただきます。
企業側も、誠意ある対応を受け取れば、きちんと理解してくださいます。

転職活動では、すべての選考がうまくいくわけではありません。
そして、すべての内定が「受けるべきもの」でもありません。
選考を受け、内定をいただいたうえで、他社を選ぶという決断も、立派な選択のひとつです。

私たちは、企業との関係も大切にしながら、求職者の決断を守る立場にあります。
だからこそ、辞退の場面でも、誠意と敬意をもって対応することが求められます。

転職支援の本質は「人に向き合うこと」

今回のAさんのケースは、転職支援の本質を改めて思い出させてくれるものでした。

私たちが扱っているのは、求人情報ではなく「人の人生」です。
条件のマッチングではなく、「価値観のマッチング」です。
そして、情報の提供ではなく、「選択の支援」です。

転職活動は、時に迷い、時に不安になり、時に自信を失うものです。
だからこそ、コンサルタントは「情報の専門家」であると同時に、「人の理解者」である必要があります。

- 話を丁寧に聞くこと
- 言葉にならない思いを汲み取ること
- 判断を急がせないこと
- 決断を尊重すること

こうした姿勢が、信頼を生み、結果を生み、紹介会社としての存在意義を高めていくのだと思います。

ご本人が選んだ企業こそ、最良の選択

最後にもう一度、Aさんへ。
転職成功、本当におめでとうございます。

弊社からご紹介した企業ではなかったとしても、**ご本人が納得して選んだ企業こそ、最良の選択**です。
そして、その選択に至るまでのプロセスに、少しでも関われたことを、私たちは誇りに思います。

新しい環境でのご活躍を、心より応援しております。
またいつか、キャリアの節目でお力になれる日が来ることを願っています。

ではまた。

◇キャリアカウンセリングから書類添削、面接対策まで
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