転職サイトとは違います。転職紹介会社の使い方――税理士事務所の採用は「求人票では測れない価値」を扱う仕事*

**転職サイトとは違います。転職紹介会社の使い方

――税理士事務所の採用は「求人票では測れない価値」を扱う仕事**

税理士事務所の採用は、一般企業の採用とはまったく違う。
そして、転職サイトと転職紹介会社の違いも、税理士業界ではより鮮明に表れる。

税理士事務所は、地域の中小企業を支える“経営インフラ”だ。
しかし、採用力は決して強くない。
求人票に書ける情報も限られ、業務内容は属人的で、事務所ごとに文化も働き方も大きく異なる。
だからこそ、転職サイトだけでは本質的なマッチングが起こりにくい。

ここに、転職紹介会社の価値がある。
特に税理士事務所の採用においては、紹介会社のコンサルタントの力量が、事務所の未来を左右すると言っても過言ではない。


■ 税理士事務所の求人は「求人票に書けない情報」が9割

税理士事務所の求人票を見たことがある人なら、誰もが感じるだろう。
どの求人も似ている。

  • 税務会計業務
  • 巡回監査
  • 決算・申告
  • 給与計算
  • 会計ソフトは弥生 or TKC
  • 年収は経験に応じて

これでは、求職者は違いが分からない。
そして、事務所側も「本当に欲しい人物像」を求人票に落とし込めていない。

実際には、事務所ごとに大きな違いがある。

  • 顧問先の業種構成
  • 代表の経営スタイル
  • 職員の年齢構成
  • 業務の属人化の度合い
  • クラウド会計への移行状況
  • 相続・事業承継の比率
  • 働き方の柔軟性
  • 教育体制の有無

これらは求人票に書けない。
書いたとしても、求職者には伝わらない。

だからこそ、求人票を並べる転職サイトでは、税理士事務所の本質的な魅力は伝わらない。


■ 税理士事務所の採用は「潜在ニーズの顕在化」が鍵

税理士事務所の採用は、そもそも求人票が整備されていないことが多い。

  • 「人は欲しいけど、どんな人を採ればいいか分からない」
  • 「業務が属人化していて、採用要件を言語化できない」
  • 「即戦力が欲しいが、育成も必要」
  • 「巡回監査を任せたいが、顧問先との相性もある」

こうした曖昧なニーズを、求人票に落とし込むのは難しい。
だからこそ、紹介会社のコンサルタントが必要になる。

優秀なコンサルタントは、事務所の代表や所長と対話しながら、
「本当に必要な人材像」を言語化し、
「その人材が入ることで事務所がどう変わるか」を描き、
場合によっては新しいポジションを提案する。

例えば――

  • 「巡回監査を任せられる人が欲しい」
    → 実は、記帳代行の標準化を担う“業務改善担当”が必要だった
  • 「相続案件を増やしたい」
    → 相続経験者ではなく、営業力のある税務スタッフが最適だった
  • 「若手が定着しない」
    → 教育担当を置くことで組織が安定する

こうした“潜在ニーズの顕在化”は、転職サイトでは絶対に起こらない。


■ 税理士事務所の転職希望者も「求人票では測れない」

求職者側も同じだ。

税理士事務所で働く人のキャリアは、非常に多様だ。

  • 巡回監査が得意な人
  • 相続・事業承継に強い人
  • 記帳・給与計算の正確性に優れた人
  • 経営者とのコミュニケーションが得意な人
  • クラウド会計に強い人
  • 組織づくりに関心がある人

しかし、求職者自身がその強みを言語化できていないことも多い。
「税務会計経験3年以上」と書かれていても、その中身は千差万別だ。

優秀なコンサルタントは、面談の中でこうした“経験の本質”を見抜き、
事務所側に対して、
「この方は巡回監査だけでなく、顧問先の経営課題を拾う力があります」
「この方は相続経験は浅いですが、顧客対応力が非常に高いので育成すれば戦力になります」
といった提案ができる。

つまり、紹介会社は
求職者の価値を翻訳し、事務所に伝える役割
を担っている。


■ 地方の税理士事務所こそ、紹介会社の力が必要

地方の税理士事務所は、地域経済の中心にいる。
しかし、採用市場では圧倒的に不利だ。

  • 求人を出しても応募が来ない
  • 若手が都市部に流出する
  • 経験者が少ない
  • 事務所の魅力を言語化できない

こうした状況で、転職サイトに求人を出しても、応募はほとんど期待できない。

一方、紹介会社は、
・求職者の価値を見抜き
・事務所の魅力を言語化し
・双方にとって最適なマッチングを創り出す

このプロセスを通じて、
地域の税理士事務所の採用力を底上げする存在となる。

これは単なる採用支援ではなく、
地域経済の持続性を支える重要な役割だ。


■ まとめ:税理士事務所の採用は「求人票ではなく、対話で決まる」

税理士事務所の採用は、求人票だけでは絶対に語れない。
だからこそ、転職サイトと紹介会社の違いを理解することが重要だ。

  • 転職サイト
    → 求人の量とバラエティが価値
    → 求人票から選ぶ仕組み
  • 転職紹介会社
    → コンサルタントの質が価値
    → 求人を“生み出す”ことができる
    → 税理士事務所の潜在ニーズを顕在化できる
    → 求職者の価値を翻訳し、事務所に伝えられる

税理士事務所の採用は、
求人票ではなく、対話で決まる。
そして、その対話を設計し、価値をつなぐのが紹介会社の役割だ。

ではまた

 

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【川根博のプロフィール】
人材業界で約15年経験後、株式会社パブス設立。 これまで、1000人以上の転職希望者と面談し転職をサポートしてきました。 現在は、転職エージェントとして地元企業や地元税理士事務所への転職支援を行いながら、地元中小企業の経営サポートや、スモールビジネスの起業サポート等、多岐にわたって活躍中。
・株式会社パブス HP▼ https://www.pabs.jp/
・会計job HP▼ https://kaikeijob.com/

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