人材紹介会社と転職サイトのどちらを選べばいい
kawane
人材紹介会社と転職サイトのどちらを選べばいい？
はじめに
転職活動を始めるとき、多くの人が最初に直面するのが「どのサービスを使うべきか」という問題です。求人サイトに登録して自分で検索するのか、それとも転職エージェント（人材紹介会社）に相談するのか。どちらも広く利用されていますが、その性質は大きく異なります。
求人サイトと転職エージェントの違いを一言で表すならば、「PCと人間の違い」です。求人サイトは検索機能を持つ「PC」に近く、情報を自分で探し出すツールです。一方、転職エージェントは「人間」であり、コミュニケーションを通じて情報を得たり、アドバイスを受けたりする存在です。
求人サイトの特徴 ― PC≒検索
求人サイトは、自分で検索して求人情報を収集する仕組みです。
- 情報量が豊富
大手求人サイトには数万件以上の求人が掲載されており、業界や職種を問わず幅広い選択肢があります。 - 自分のペースで進められる
検索条件を設定し、気になる求人を保存し、応募するかどうかを自分で決められます。誰にも干渉されず、自分のタイミングで活動できるのが大きなメリットです。 - コストがかからない
基本的に無料で利用できるため、気軽に始められます。 - デメリット
情報が表面的であることが多く、求人票に書かれている条件以上のことは分かりません。企業の社風や職場の雰囲気、上司の人柄などは自分で調べるしかなく、限界があります。また、応募書類の添削や面接対策などはすべて自己責任です。
求人サイトは「何もかも自分一人でやりたい方」に向いています。主体的に動ける人、情報収集力がある人、自己管理が得意な人には適した方法です。
転職エージェントの特徴 ― 人間≒コミュニケーション
転職エージェントは、人材紹介会社に登録し、担当アドバイザーと面談を行うところから始まります。
- 非公開求人の紹介
求人サイトには掲載されない「非公開求人」を持っているのが大きな強みです。企業が採用活動を水面下で進めている場合、エージェントを通じてしか情報が得られません。 - 応募書類の添削や面接対策
履歴書や職務経歴書の書き方を指導してくれるだけでなく、面接での受け答えについても具体的なアドバイスを受けられます。 - 企業との交渉
給与や条件面の交渉を代行してくれるため、求職者は安心して活動できます。 - デメリット
担当者との相性に左右される部分が大きいです。アドバイザーが自分の希望を十分に理解してくれない場合、ミスマッチが起こる可能性があります。また、複数のエージェントに登録すると情報が錯綜し、活動が複雑になることもあります。
転職エージェントは「人の意見も聞きながら、最後は自分で決めたい方」に向いています。相談しながら進めたい人、情報の裏側を知りたい人、交渉が苦手な人には適した方法です。
両者の比較
求人サイトと転職エージェントを比較すると、以下のような違いがあります。
| 項目 | 求人サイト | 転職エージェント |
|---|---|---|
| 情報源 | 公開求人 | 非公開求人を含む |
| 主体性 | 自分で検索・応募 | アドバイザーと相談 |
| サポート | なし（自己責任） | 書類添削・面接対策あり |
| コスト | 無料 | 無料（企業側が費用負担） |
| デメリット | 情報が表面的 | 担当者との相性に左右される |
どちらを選ぶべきか
もしどちらか一方に決めるとすれば、次のように考えると分かりやすいでしょう。
- A：何もかも自分一人でやりたい方 ⇒ 求人サイト
- B：人の意見も聞きながら、最後は自分で決めたい方 ⇒ 転職エージェント
つまり、自分の性格やスタイルに合わせて選ぶのが最も合理的です。
使い分けのポイント
実際には、両方をうまく使い分けるのが最も効果的です。
- 求人サイトで幅広い情報を収集し、相場観をつかむ。
- 転職エージェントで深い情報を得て、応募戦略を練る。
- 両者を併用することで、情報の「量」と「質」をバランスよく確保できる。
このように使い分けることで、転職活動の成功率は格段に高まります。
結論
求人サイトと転職エージェントは、それぞれに強みと弱みがあります。求人サイトは「検索の力」、転職エージェントは「コミュニケーションの力」。どちらか一方に偏るのではなく、自分のスタイルに合わせて選び、必要に応じて併用することが理想的です。
転職は人生の大きな転機です。情報の量と質をバランスよく取り入れ、信頼できるパートナーと共に活動することで、より良いご縁に巡り合えるでしょう。
ではまた。
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【川根博のプロフィール】
人材業界で約15年経験後、株式会社パブス設立。 これまで、1000人以上の転職希望者と面談し転職をサポートしてきました。 現在は、転職エージェントとして地元企業や地元税理士事務所への転職支援を行いながら、地元中小企業の経営サポートや、スモールビジネスの起業サポート等、多岐にわたって活躍中。
・株式会社パブス HP▼ https://www.pabs.jp/
・会計job HP▼ https://kaikeijob.com/
