自分で選択していると思っていても、本当はデフォルト(初期設定)に影響されているかもしれない

我々は、毎日、何百回という判断をしています。
何千回かもしれません。
もちろん、意識して判断している時と、
無意識で判断している時があります。

いずれにしても、誰かに強制されているわけではないので、
自分で選んでいると思っています。
しかし、実際には様々なバイアスがかけられ、
100%自分で選んでいるわけではないようです。

特に、『デフォルト』は大きな影響を与えます。
『デフォルト』とは、
あらかじめ設定されている標準の状態・動作条件。
初期設定。初期値。のことです。
このデフォルトが、どの様になっているかで、結果が大きく変わります。

例えば・・・
『サイエンス』誌に発表した論文に、
欧州11か国で臓器提供に同意した国民の比率のデータがあります。
デンマーク 4.25%
オランダ 27.5%
英国 17.17%
ドイツ 12%
オーストリア 99.8%
ベルギー 98%
フランス 99.91%
ハンガリー 99.97%
ポーランド 99.5%
ポルトガル 99.64%
スウェーデン 85.9%
同意率が低い国のグループは、
積極的に行動を起こさない状態(デフォルト)を
「臓器提供しない」意思表示とみなすとする国でした。

一方で,同意率の高い国のグループは、
臓器提供しないことを何らかの手段で意思表示するようにして、
意思表示がない場合(デフォルト)は「臓器提供する」とする国でした。

もちろん他の要素もあるかもしれませんが、
これだけの大きな差は、デフォルトによるものが大きいと思います。

個人個人が明確な意思を持って選択しているのであれば、
デフォルトは何であっても関係ありませんが、
実態はそうではなく、
デフォルト等の様々な要素が絡んだ上で、
選択していることを理解しておくことも大切なことだと思います。
ではまた

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